お題「女三人」~後藤彩乃
さて、お題について、演出の後藤彩乃さんの回答です。
他の方はこちら。
Q.「女三人」にまつわるエピソード、または連想するものを教えてください
A.後藤彩乃
夏です。暑いです。後藤です。 夏生まれですが、暑いのが苦手です。アイスと氷がないと夏を乗り越えられません。 でも、かき氷とシャーベットは苦手です。
突然ですが、私、中学生の頃は運動部に所属しておりました。 女子にはあまり人気のない運動部…それは剣道部。女子剣道部です。 人気のないとか言っちゃいましたが、実家近辺の女子剣道部員がただ少なかったというだけです。
明確な根拠は何ひとつございませんので、そこはご了承ください。
私が1年生で入部を決めたとき、私を含めて3人が入りました。 私、M、Yさん。
毎日の稽古と正座は正直辛かった記憶がありますが、仲は良かったです。…仲良かったです、うん。
ご存知の方もたくさんいらっしゃると思いますが、剣道の団体戦というのは5人編成が基本です。 先鋒、次鋒、中堅、副将、大将。
私たち3人が2年生の時です。 先輩方が引退され、後輩たちが入部してすぐの試合でした…。
後輩たちは剣道未経験のため、即戦力にはなれません。 そのため、団体戦の編成が3人で編成されました。
先鋒(M)、次鋒(不戦敗)、中堅(Yさん)、副将(不戦敗)、大将(私)。
5回戦のうち、2回を戦わずに負け。 3人全員が必ず勝たなくては、先へは行けない…。
そうです。最初からクライマックスです。
更に申し上げますと、Mが勝ち、Yさんが勝てば、本当のクライマックスが私の肩にずしりと圧し掛かるわけです。 どちらかが負けてくれれば私の重たすぎる肩の荷がその瞬間に遠くに飛び去る…。
負けてほしいとか思ってません。
いや、当時の私はお豆腐メンタルでした。たぶん今もお豆腐メンタルです。思ってました。私にバトンをくれるなと思っていまし た。二人とも、ごめん。時効ということにしてほしい…。
言い訳も許してほしい。 だってね!これで引退ってわけじゃなくたってすんごいプレッシャーでしたよ!! 3人ギリギリの更にギリギリを任される大将ですよ! ものすんごいプレッシャーでしたよ!ええ!そりゃあもう!!…ああ!!!
私にとって女三人の思い出…それは、筆舌に尽くし難いプレッシャーと青春と青い右手首。
こちらは共に戦った女三人。やはり本編の「女三人」とは趣が異なりますが、情景が目に浮かぶような思い出ですね…。さわやか。
稽古も(たぶん)順調に進んでおります。